仲間と作ったうどんの味

これは、2010年3月にイーストウエスト日本語学校で実施された「なでしこ作文コンテスト」の入賞作品です。

投稿者 マリナ・シャベルニコワ(ロシア)イーストウエスト日本語学校
2010年3月24日投稿

次はいよいよマリナさんの番

 日曜日に「おしゃべりクッキング」に行き、そこで日本人も含めてうどんの作り方を習った。そこでは私達全員に前掛け、頭巾と手拭いが渡された。その後、グループに分けられた。うどんの作り方は現地の教室の一つから校長が来て教えてくれた。彼は、今日皆で「幸せうどん」を作るのだと説明してくれました。「材料はもちろん大事で、それなしでは何もできない。しかし、最も大事なことは愛情を持って作ることだ。他の人にうどんをご馳走するつもりで。美味しいうどんを作るにはこの気持ちを持って作ることが必要だ」と校長は言った。

 彼はうどんの作り方の秘密を、順を追って明かしてくれた。まず、どのようにして生地を作るか、生地の中で湿気が行き渡るように、水は少しずつ加えること、そのためには生地を小さくくだかなければならない。私達は生地を混ぜ、袋に入れ、そしてそれが柔らかくなるように足で踏み潰した。

 私には作り方の中で、この時が一番皆の気に入ったと思われる。皆、仲良く靴を脱ぎ、生地をまんべんなく踏み潰し、笑ったり冗談を言い合った。そして、生地ができたとき、口笛がなり、私たちは次の段階に移った。

 皆、太いうどんを作りたいので、生地を広げなければならなかった。その後で、生地を何層かに折り重ね、切らなければならなかった。生地を重ねるとき、お互いにくっつかないようにするには、打ち粉を節約してはならない。
 最初に、私たちは先生が作ったように非常に柔らかく感触のよい生地ができるように引き伸ばした。そして、皆、それを食べたかった。しかし、自分の生地は後で家で作り上げた。生地が広げられ、切断されたら、熱湯の中に入れ、ソースを加えた。上に、天ぷらを乗せてうどんができあがった。

 私は日本に短い間、滞在し、うどんを食べたことが多かったが、こんなに美味しくて風味のあるうどんを食べたことは一度もない。多分、私達が日本人や色々な外国人達と一緒に作ったので、それが美味しさに影響を与えたのであろう。試食した量は少しだったが、本当に心から美味しかった。もっと長い時間をかけて作ったら、もっと食べられただろうか? もちろん、そうではないと思う! 自分達で作り、その上、皆で愛情をこめて作ったからなのだ。思わず、自分で俳句を作ってみた。私の俳句は全く詩的ではないかもしれないが、読ませていただく。

 うどんには 日露の力 交流だ

優秀賞のマリナさん(向かって左端)

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