シンポ「活気ある社会づくりと日本語教育」(6月26日)

http://wwwsoc.nii.ac.jp/nkg/news/20110626sympo.pdf     6月26日、国立にある一橋大学兼松講堂で「大型シンポジウム」を開催致します。タイトルは「活気ある社会づくりと日本語教育」です。「日本語教育って、外国人のためのものですよね?」とよく言われますが、じつは日本社会で暮らす日本人にとっても、さまざまな意味で非常に必要なものとなっているのです。

これまで日本語教育関係者の間で数え切れないほどのシンポジウム、発表、議論が行われてきました。留学生、定住外国人、ビジネスパーソン、介護士・看護師のための日本語教育など、対象者も多様であり、またその学習目的もさまざまであり、解決すべき課題も多岐にわたります。

こうした状況を考えると、これからは「活気ある日本社会を作るために、日本語教育とどう向き合えばいいのか」を「オールジャパン」で考えていく必要があります。日本語教育現場の声を丁寧に拾い上げ、法整備をし、国としての方針も明確にしていかなければなりません。

また、一方で日本人のための日本語教育も今後重要になってきています。外国人のための日本語教育・支援に何らかの形で関わることで、日本人側に大きな気づきが生まれ、発想の転換ができるのです。また、より重要なこととして、日本語教育そのものが、日本人のコミュニケーション力の見直しにも繋がっていくということをあげておきたいと思います。

みなさん、こんな声をよく耳にしませんか。私は、最近ドンドン「そうした声」が高くなってきているように思います。

○日本社会は元気がない。このままでは将来三等国、いや四等国になってしまう。
○内向き志向の若者達が増えて困る。どうして若者は海外に出ていこうとしないのだ?
○日本人のコミュニケーション力を何とかしなくては!
○海外における日本への関心は薄れていく一方だ。中国に関心が移ってしまっている。

今、真剣に日本社会を見直し、自分自身を見詰め直し、「どういう社会を求めているのか?」「自分はどうありたいのか」を一人一人が考えていかなければ、20年後、30年後の日本は大変な事態になってしまいます。「人を育てる」という仕事は、何十年もかかるのです。まずは、「なぜそうなったのか?」と根本的な原因を究明し、そこから抜本的な改革をする知恵・勇気・行動力を湧き起こしていかなければなりません。そこで求められるのが日本語教育であると言えます。

そんな思いで、日本語教育学会「日本語教育振興法法制化ワーキンググループ」では、チラシのようなシンポジウムを企画致しました。

6月の最後の日曜日です。どうか今から、手帳に印をつけて、国立にお出かけください。本シンポを「活気ある日本社会を作る/自分自身のこれからを考える」きっかけにしていただければ嬉しく思います。そして、是非ネットワーキングを広げることにもご活用ください。

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