イーストウエスト日本語学校では年に2回、4月と10月に中野ゼロホールで入学式を行っています。これは新入生と在校生との顔合わせ会でもありますが、今年は、ゼロホールから「入学式は自粛してほしい」という知らせが地震直後にありました。加えて、新入生の来日時期が3月末ではなく、少しずれ込んでいることから、予定していた4月13日の入学式を急遽「新入生を歓迎する会」に変更することにしました。
場所は学校ですが、４階のぶち抜き教室いっぱいに学生が集まりました。堅苦しい挨拶は抜き、私の「ひと言メッセージ」、続いて在校生の温かいメッセージや自分自身の経験に基づくアドバイス、と「歓迎する会」は進んでいきました。
在校生によるメッセージの中からいくつか紹介したいと思います。
【韓国】
まず、イーストウエスト日本語学校入学おめでとうございます。今日の入学式ではなく、歓迎会があるまで、心配しながら準備してきたと思います。今の日本の環境と、家族たちと離れて生活するのが少しは怖くて、たまにはストレスも溜まると思います。でも、イーストウエストには温かい先生達がたくさんいらっしゃるので、遠慮なく先生を訪ねて話してください。留学生たちは、思ったより難しいことが多い生活になることもあると思うんですが、イーストウエストには文化体験活動もたくさんあるし、みなさんが参加して楽しく学校生活をすれば、やりがいもできると思います。イーストウエストで今からいい思い出を作ってください。
【台湾】
メッセージを送る台湾の留学生
新入生の皆さん、イーストウエスト日本語学校ご入学おめでとうございます。今学期は、地震の影響によって、イーストウエストに来る学生がちょっと少なくなったかもしれないですけど、一緒に美しい思い出が作れないわけじゃないと思います。だから、日本にいるうちに、日本語の勉強だけではなく、できるだけ日本の文化と、いろんなイベントに参加して、いろいろな経験をもらって、日本の生活を楽しんでください。これから、自分の夢に向かってがんばりましょう。
【中国】
メッセージを送る中国の留学生
新入生の皆さん、イーストウエスト日本語学校、ご入学おめでとうございます。中国の留学生を代表して、ひと言お祝いのご挨拶を申し上げます。最初に日本に来るときは、留学生にとって一番大変と思いますが、強く自分を信じることができれば、きっと乗り越えられると思います。これからみんなと一緒に、この学校で言葉の力を身につけましょう。
【ロシア】
新入生の皆さん、入学おめでとうございます。日本に来て、友達や家族などと離れます。寂しくて、ホームシックにかかるかもしれないですが、この道は自分で選びましたね。だから、周りの人々を支えるために強くなければならないと思います。そして、日本は地震があって、大変なことになりましたね。でも、みなさん、強くなって、苦しんでいる人々を支えましょう。人間は、一人では何も出来ないですから。
【ネパール】
皆さん、こんにちは。皆さん入学おめでとうございます。私は、皆さんと一緒に勉強することが楽しみです。イーストウエスト日本語学校では、日本語の勉強だけじゃなくて、サッカーの試合をしたり、パーティをしたり、いろいろなことができます。皆さん、日本に来たのですから、できるだけたくさん日本語を使って、日本語が上手な人になりましょう。
メッセージを送るタイの留学生
そのあと、イーストウエスト日本語学校の1年、奨学金情報、事務情報などと続き、先生方からのひと言メッセージに移りました。先生の中には、大勢の元気いっぱいの留学生の姿を見て、感極まり、言葉に詰まった人もいました。教師は皆、「夢に向かって、これから留学生活を送ろう」という元気いっぱいの在校生、新入生の姿に心を打たれました。
【Ａ先生の話】
日本語の勉強でいちばん大切なのは、心を開いてたくさんの人と話すことだと思います。ええと、地震があってから、私たちも悲しいことがたくさんあったんですけれど、今日、皆さんと会えて本当に嬉しいです。歓迎会、本当にありがとうございます。
【Ｂ先生の話】
今日のこの歓迎会を始める前、たくさんの学生が階段を上がって会場に入って来るのを見て、とても嬉しかったです。皆さんの若いエネルギーに負けそうな感じがしたんですが、この皆さんの若い大きなエネルギーに負けないで、私もがんばりたいと思います。
最後は、「世界に一つだけの花」を在校生の指揮で、新入生・在校生、そして先生方で一緒に大声で歌い、「新入生を歓迎する会」は幕となりました。大きなホールでの入学式とはひと味違う、アットホームな温かい、いつまでも心に残る歓迎会でした。