留学生とのお花見散歩

お花見よりカメラにポーズ

お花見よりカメラにポーズ

     

「東京は飲む水も食べるものも十分ではない。外を歩く人もほとんどいないそうだ」などというニュースが海外では流れているそうです。確かに余震が続き、福島原発もまだ解決はしていません。しかし、「静まり返った、危険な東京」というイメージは実体とは異なります。「東京での日常生活」を知っていただきたいと、留学生とのお花見のシーンをご紹介することにしました。

      

◇   ◇   ◇   ◇   ◇

「先生、桜の花、きれいです。行きませんか」
「いいですね。行きましょう! どこへ行きますか」
「ええと、あのう、上野がいいです」
「上野、いいですね!上野公園の桜は、とってもきれいです。でも、ちょっと遠いですねえ~~~」
「じゃあ、どこがいいですか」
「授業が終わってから、みんなで東中野の駅に行きましょう」

陸橋で記念撮影

陸橋で記念撮影

こんな会話をミカエルさんとしたのは、昨日の12時頃のことでした。「ああ、みんなでお花見に行きたいなあ。土曜日には散ってしまうだろうし・・・・・・」と思っていた私は、早速教務スタッフと午後クラスの担当教師に「お花見散歩」を提案し、即日実現にこぎつけました。

まだ日本に来て1週間という人、半年前に来た人ばかりの午後クラスは、桜を見るのは初めての人ばかりです。JR東中野駅近くの線路沿いに咲き誇る桜を見て、感動しています。

「先生、あれは何ですか」
「黄色いお花ですね。あれは、菜の花です。ラミドさん、スリランカにもありますか」
「いいえ。ありません。見ません」
「ミカエルさん。あれは菜の花です。きれいでしょう?」
「はい。でも、桜がもっときれいです。私は、この桜の色が好きです。ピンク、強い花は、あまり好きじゃありません」

どうやらモスクワから来た「桜が大好きなミカエルさん」は、淡いピンクのソメイヨシノが大好きなようです。ふんわりした淡い桜に「日本らしさ」を感じると言うのです。

イーストウエスト日本語学校の最寄り駅は東中野駅ですが、実はこの駅は鉄道ファンには人気の撮影スポットとして有名です。若乃花・貴乃花の母校である明大中野中学の前では相撲の話で盛り上がりました。こうして、桜山通りを駅まで進むと、私たちのささやかな「お花見散歩」は終了です。

「先生、本当に日本の桜はきれいですね!」
「写真たくさん撮ったから、お母さんに送ります」
「さくらの匂いは、どんな匂いですか?」
「来年もまた見たいです」

こんな会話をしながら、東中野駅で電車に乗る人、山手通りを中野坂上に向かう人、大久保まで歩く人、三々五々家路につきました。

新入生も友達が出来、楽しそう!

新入生も友達が出来、楽しそう!

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