留学生のための「日本検定クイズ大会」

決勝戦で真剣勝負

10月17日、国立オリンピック記念青少年総合センター(以下「オリセン」と称します)において日本語学校の留学生を対象にした「日本検定クイズ大会」 が開かれました。テレビやラジオ、さまざまなクイズ大会が開かれていますが、留学生だけが参加する大規模な「日本に関するクイズ大会」は初めてなのではな いでしょうか。

この大会は、「日本語学校で学ぶ留学生・就学生に日本文化の理解を深めてもらいたい。日本語学校間の交流を深めてもらいたい」という思いから始まりまし た。そのため、17日のクイズ大会だけではなく、36校72人(2人1組)の出場者は前日16日からオリセンで合宿です。翌日の大会の説明を受けたのち、 リハーサルがあり、夕食を挟んで交流会が催されました。

イーストウエスト日本語学校からの出場者は、韓国人留学生の李エスルさんと韓恵仙さん。2人は大会前日、「クラスのみんなが応援してくれているんだから、決勝には残りたい!」と張り切ってはいるものの、ちょっぴり不安そうな顔でオリセンに出かけていきました。

プログラム表紙

ここで、当日のプログラムをちょっとご紹介しておきましょう。

午前の部
10:00 〜 10:30 開会式
10:40 〜 11:30 1次予選会
11:30 〜 12:00 アトラクションクイズ(客席、応援団対象)

午後の部
13:00 〜 13:25 2次予選会
13:30 〜 15:00 決勝戦
15:05 〜 15:30 表彰式&大会終了

1次予選は、20分間の筆記試験です。「クレヨンしんちゃんの主人公の名前は?」「チビまるこの名前は?」といったお楽しみ系もあれば、「ざるそばの数 え方」「日本の国鳥」「日本最古の木造建築」など日本に関する知識を要求するものも見られました。この筆記試験の結果と残り全員による敗者復活戦で代表 10校が決定し、いよいよ決勝戦となりました。

クイズ内容は日本文化全般で、日本語そのものを問う問題から、時事・地理・歴史・文学・スポーツ・芸術、さらには生活情報まで、多岐にわたった問題が出 されるとあって、決勝に残った10校の代表は真剣そのものです。何しろ優勝した暁には50万円もの奨学金が学校に贈呈されるのです。中には、「必勝」と書 いた鉢巻を頭に巻いている人もいます。

会場前で記念撮影

ここで、当日出されたクイズの中から幾つか紹介します。皆さんもクイズ出場者になった気持ちで解いてみてください。

・ひらがな・カタカナが出来たのはいつ?
・東北の三大祭は秋田の竿灯まつり、仙台の七夕祭り、もう一つは?
・SMAP、嵐、KAT‐TUN、メンバーを全部合わせると何人?
・お寿司やさんで「あがり」というのは何の意味?
・北京オリンピックで日本の女子ホッケーチームは「さくらジャパン」。では、日本の女子サッカーチームの名前は?
・オバマと同じ名前の場所があるのは、何県?
・「言う、食べる、見る」の尊敬語表現はそれぞれ何?

10月ともなれば、日本語学校で学ぶ留学生達の多くは、大学や専門学校といった次のステップに向けて、忙しい毎日となります。しかし、そんな中で、それぞれが様々なことに関心を持ち、日本での生活をエンジョイしている姿がうかがえました。

日本語を使って、日本についてのクイズを考える留学生達の姿を見ながら、「こんな小さな体験の積み重ねが、やがては大きな「日本の理解者」として育っていってくれるのだ」と改めて思いました。

イーストウエストの出場者は惜しくも予選落ちしましたが、「参加して楽しかった」と感想を述べてくれました。「参加することに意義あり」、来年も是非応援団と一緒に参加したいと思います。

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