「布巾作り」でお年寄りボランティアと留学生が楽しく交流

会の布巾づくり

近所に「中野区街角サロン『なでしこ会』」というお年寄りのボランティアサークルがあります。この会のメンバーは、70歳から85歳までのおばあちゃま 達で、毎週みんなで集まって布巾やランチョンマットを作っています。作品が集まるとそれを販売し、収益を中野区の国際交流活動や地域の留学生のための支援 活動に使っているサークルです。

このサークルには、イーストウエスト日本語学校(東京・中野区)からも何人かの留学生が参加しています。その一人、韓国人留学生のソさんは毎週火曜日、 授業が終わると大急ぎでお昼を食べ、いそいそと「なでしこ会」に出かけていきます。私は今日、ソさんと一緒に「なでしこ会」の会場に出向き、さまざまな作 品を見たり、メンバーからお話を伺ったりしてきました。

この会の前身は、「毎週集まって一緒に食事をしながらおしゃべりを楽しもう」という「仲良し食事会」でした。しかし、次第に「ただ食べて、しゃべるだけ ではなく、何か目的を持って集まろう。何かやり甲斐のあることをしよう」と方針を変え、ボランティアグループとして生まれ変わったのです。そして、親しい 仲間だけでなく、孫ほどの年齢の留学生も温かく迎え入れて再出発したのでした。

モットーは【なでしこと名づけて集うボランティア 手を動かしつ話花咲く】です。

豪華なタペストリーやスカーフなど

取材の際、まずは会場に置いてある、いろいろな作品について説明してもらいました。何百万円もする内掛けがきれいにほどかれ、大小さまざまなタペスト リーに仕上がっていした。もう着なくなった着物が、スカーフやコースターに生まれ変わり、要らなくなった傘は「防水加工の買い物袋」になって、もう一度活 躍の場を待っています。

留学生のソさんは、おばあちゃま達と一緒に縫い物をしながら上手に敬語を使っておしゃべりを楽しんでいます。あんなに難しいと嘆いていた敬語も、見事に使いこなしています。ソさんに聞きました。

「何が一番楽しい?」
ソさん「若い人と話すのも先生達と話すのも楽しいけど、日本のおばあさん達と話せる機会があって、ホントに嬉しいんです。私、お祖母ちゃんに育てられましたから」

「縫い物が好きなの?」
ソさん「私、下手なんですけど、だんだん楽しくなって。何よりおばあさん達と話せるのが幸せ。そうそう、敬語もうまくなりましたよ。前は分かっているけ ど、間違うのが怖くて使えなかったんです。でも今じゃ、<〜てくださいますか>とか<〜してさしあげましょうか>とか、自然と口から出るようになりまし た」

「やっぱり実際の場面で使ってみるのが一番よね」
ソさん「それに先生。みんなでワイワイ言いながら縫った布巾が売れて寄付できるのが嬉しくて……。みんなが自分のホントの孫みたいに私をかわいがってくださるのもホント嬉しいんです。なんか韓国に居るおばあさんを思い出しちゃいます」

この交流はさらに発展していきそうな気配です。小学校で美術を教えているソさんのお母さんが「じゃあ、私が布巾のデザインを考えて送りましょう」と言ってくれ、素敵なデザインをたくさん送ってくれたのです。

「外国人と日本人が仲良くなるコツ」について質問を受けることがよくあります。皆さんはどうお考えでしょうか。

仲良くなる近道は、一緒に食事をしながらおしゃべりすることです。でも、もっと良い方法は、日本人と外国の人が一緒に何かを作業をする、何かを作り出していくことだと思います。

刺し子の布巾

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