イーストウエスト日本語学校を去るということ

ご挨拶(嶋田)今週をもって、イーストウエスト日本語学校を去ることとなりました。正式なご挨拶は、お手紙をご覧ください。

正直言って、22年かけて作り上げてきた「学びの共同体」から突然抜けることになるとは、思ってもいませんでした。大勢の先生方と日々対話を重ね、教育実践の改善を図り、教材開発もやってきましたが、今後は、こうした「絆」を違う形で強めていきたいと思っています。

今、日本語学校で働く人々は、さまざまな不安・懸念を抱えています。以前も大きな波が押し寄せたり、寒波に見舞われたりしたことがありました。しかし、それは、何年かすれば「解決」が予測できるような大波・寒波でした。しかし、今、日本語学校が抱えている「課題」は、そんなに簡単に解決できる問題ではありません。ただし、この状況を、「3.11の影響」と簡単に決め付けるのだけはやめたいと思います。根本的に日本語学校が持つ「問題点」に目を向けるべきだと強く思います。

日本語教育推進会議第1回で森ゆうこ文部科学副大臣は、「オールジャパンで取り組もう」と発言されましたが、まさに今「オールジャパン」で考えなければ、将来とんでもない状況を迎えることになってしまいます。

私は、今後も日本語教育に関わる先生方が、「日本語教師をやっていて良かった!」と心の底から思えるような状況を作り出したいと思っています。それには、社会のシステム作りが求められます。まずは、「現場の声」を、アチコチに届けていきましょう。そのためには、他分野・他領域との連携、ネットワークの構築が大切です。

「ピンチはチャンス」を胸に、どこまでも前向きに走り続けようと思っています。皆様もぜひご一緒に!!

最後に先日もこのサイトで紹介しましたが、卒業生の張立夫さんからプレゼントしてもらった詩「言葉」を記します。

♪ ♪  言葉   (張立夫)  ♪ ♪

 「形のない不確実な物」と
現実性は主張する

いえ 形はある
それは先生たちの笑顔

「温度のないただの道具」と
客観性は述べる

いえ 温度はある
それは先生たちからもらった温もり

その笑顔で
その温もりで
言葉は思いを伝える
言葉は人を強くする
言葉は人々をつなげる
言葉は世界を広げる

もし言葉に一つないものがあるとしたら
それは距離
どこまでもつながって
どこまでも傍にいる
国境を越え
心の壁も越え

明日へ
夢を叶える明日へ

 

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