日本留学サポートを仕事とするエレナさんとお会いするのは、イーストウエスト日本語学校を辞めて以来のこと、懐かしさでいっぱいでした。モスクワの学校でも『できる日本語』を使ってくださっている所があり、教科書談義に花が咲きました。
ウラジオストック出身のエレナさんは、日本語学校を経て、明海大学で経済学を専攻。その後、商社に勤めている時に、「専門学校から「ロシアからの留学生募集」の話が来ているけれど、ちょっと相談に乗ってあげてほしい」と言われたのがきっかけで、ロシアから日本への留学募集の仕事を始めました。では、エレナさんの言葉をいくつかご紹介したいと思います。また、帰宅後、いろいろな写真も送ってきてくださいました。どうぞお楽しみください。
■ロシアの小学校で日本語を学ぶ生徒数増加!
今、ロシアでは、特にモスクワのいろいろな小学校で、日本語を学ぶ生徒が増えています。最初は、アニメからだけど、だんだん日本の文化に興味を持って、「日本に行ってみたい。住んでみたい」と思う生徒が多くなっています。だから、私はそういう人達の手伝いをしたいと思っているんです。でも、まだまだ情報がうまく伝わっていない。それで、ホームページ(http://gaku.ru/ https://vk.com/gakuvk)もどんどんアップしています。前に留学した人、日本語学校で教えている先生の姿……いろんなものを載せています。
■教材不足が課題、みんなで協力して・・・・・・
でも、ロシアの学校、とくに小学校では、生徒に合ったちょうどいい教材がないんです。だから、熱心な先生はみんな手作りです。『できる日本語』を使っている先生もいますが、それをアレンジして使っています。小学生に「お酒」は駄目でしょ。でも、とっても分かりやすいから、こうした教科書が小学生向けにできたらいいんですけどね。良い教材ができたら、日本語や日本文化への興味も、もっともっと広がっていくと思います。
■たくさんのロシア人を日本留学に・・・。
毎年だいたい長期留学で100人、短期留学では200人の人を日本に送っています。長期の場合は、ロシアで大学の日本語学科で勉強している人が多いですね。自分が勉強している言葉を、実際にその国に行って学んでみたいと思いますよね。本当にロシアの人は日本文化に興味がある人が多いんですよ。ロシアでは、普通の学校は充実しているけど、専門学校のような専門的なことを教える機関がほとんどないんです。だから、そういう技術をつけるために、日本に来たい人も増えているんです。アニメ、車のデザイン、IT関連とか・・・。
■2014年は「日ロ武道交流年」と決定!
2014年は「武道の年」になるんですよ。プーチンは小さい時から柔道をしていて、柔道が大好きなんですよ。それがきっかけで、若者がもっと日本を知って、交流が深まるようにと、「武道交流年」を考えました。来年は、もっと若い人の交流が盛んになると思います。その時、何か「良い仕掛け」ができたらいいですよね。
■将来の夢は「平和条約の締結」
ロシアと日本の間で平和条約が結ばれることです。とっても大切なことですよね。それを望んでいますけど、今、私達ができることをやっていって、政府にアピールしていきたいと思っています。人と人との関係、交流の大切さを知ってほしいし、進めていきたいですね。ロシアには、日本文化に関心を持っている人が大勢います。これからも、留学したい人のための情報をどんどん出していって、交流のために役立つことをしていきたいと思います。