卒業記念作文集より 作品①「日本人」

            「日本人」                    劉 セロム(韓国:女性)

私は今焼肉屋でバイトをしている。日本の店なのでもちろん日本人もいるが、中国人も韓国人もいる。私と同じ日に入った韓国の女の子がこの前、帰国することになった。その子(チョンチョンと呼ぶ)の送別会で私は日本人の優しさと衝撃のシーンを見た。バイトが終わって夜中1時ごろから送別会が始まった。その日、バイトに入ってた人だけでなく休みの人も結構参加した。

韓国人だからか、送別会の場所は韓国の料理屋。店の人たちと韓国人が飲み会でよくやるゲームをやりながら、楽しい時間を満喫した。盛り上がった雰囲気が収まったところ、チョンチョンに韓国に帰っても元気にいるようにといいながら、プレゼントを渡した。予想外のプレゼントにチョンチョンはびっくりした様子だった。“たいしたものではないけど”といいながら、プレゼントを渡す姿にチョンチョンはプレゼントをもらうことより、その人たちの気持ちがうれしくて、“本当にありがとう”と言って、泣き出した。横に座っていた私も尻馬に乗って涙が出そうだった。涙の送別会を終えて、次はカラオケに行った。そこで、私は衝撃のシーンを見てしまった。    

日本人の一人が、嵐のhappinessを入れた。最初は普通のカラオケの光景。しかし、サビの部分から店長を含めた日本人3人が急に変わった。「走り出せ~走り出せ~」の部分に合わせて、本当に走り出したのだ。それもソファ−の上を。走りながら、愛情を込めたタンバリンでたたきはじめた。それも歌が終わるまで、ずっと。。。怖かった。そしてショックだった。生まれてはじめて見た(店長は今年で36歳)。日本人はすごいな~と思った。もちろんそこにいた日本人全員がそうしたのではない。たぶん、チョンチョンとの最後の日を暗く終わらせたくなかったと思う。これがきっかけで日本人に対する印象がまた変わった。今の私の印象は日本人はやはり優しい。そして、いろんな意味ですごい人たちだ。

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