留学生のための落語鑑賞会は、サイン攻め

初天神今年もイーストウエスト日本語学校では上級クラスの学習者を対象にして「落語鑑賞会」が開かれました。いつものように前半はたくさんの小噺と落語1席、そして後半には着物や落語についての説明があり、また1席落語を聞かせて頂きました。

桂扇生さんに授業として落語をお願いするようになって早十数年。扇生さんは、毎年留学生対象の落語鑑賞会を楽しみにしてくださっています。「いやあ、面白いですねえ。同じ小噺でも、日本人学生と留学生では、反応が違ったりするんですよね。日本人に全然受けないところを、ゲラゲラ笑ったり、反対にちょっとした単語の意味が分からなくって反応無し、ってことがあったり・・・・・・」帯を結び方を説明する扇生さん

今年は、「初天神」と「寿限無」でしたが、終わってから楽屋に留学生達が何人も詰めかけ、サインをお願いしたり、記念撮影に夢中になったり・・・。そこで、私は、楽屋前の留学生にインタビューをしてみました。

■インドネシアのAさん

嶋田:どうして、Aさんは「寿限無」が好きなの?(担任の教師から情報を得ていたので)

A: インドネシアでアニメ「じょしらく」を見てました。

嶋田:「じょしらく」って何?どんな漢字を書くの?

A: 漢字はないんです。ひらがなで書きます。5人の高校生が落語をするというストーリ―です  よ。それで、アニメの終わりの歌に、「寿限無」の言葉がぜ~~んぶ入っているんですよ。

嶋田:へええ、全然知らなかった。

A: だから、本当の「寿限無」が聞けて、感動してます。日本に来て良かったです。

■中国のBさんサインをしてもらっているBさん

中国にも落語のようなものがあります。今日の落語は本当におもしろかったです。とてもいい思い出です。落語家の人に直接会って、話をしたかったです。サインをもらえて、すごく幸せです。これは、私の宝ものです。今日、扇生さんが紹介してくださった「寄席」に一度行ってみたいです。

■韓国のCさん

 今日の落語、面白かったです。私は、また聞きに行きたいです。あまり日本の若い人は関心ないって聞いたことありますけど、どうしてですか。すっごく面白いのに・・・。もっと外国にも日本の文化とかの良い点なんかを伝えていったらいいと思うんですけど。

嬉しそうなBさん

嬉しそうなBさん

私の宝もので~~~す(Bさん)

私の宝もので~~~す(Bさん)

扇生さんと記念撮影

扇生さんと記念撮影

 

 

 

 

 

今年3月に出版予定の『たのしい読みもの55 初級&初中級』(アルク)には、落語「饅頭怖い」も載っています。この教材はCD付きですが、「饅頭怖い」は、桂扇生さんによる落語も収録されています。お楽しみに!!

これまでの「留学生落語観賞会」の記事は以下のとおりです。

■2011年1月「留学生の落語観賞会」http://nihongohiroba.com/?p=1050

■2010年1月「留学生の「ミニコントづくり」を生んだ落語観賞会」
   http://nihongohiroba.com/?p=451

■2009年1月「こんなに笑える自分にびっくり!ー留学生は落語に夢中」    http://nihongohiroba.com/?p=184

■2008年1月「落語・らくご・RAKUGO」http://nihongohiroba.com/?p=267

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