「日本で作曲を続けたい!」と、孫丁仰沁さん(大学院2年生)

 

孫丁仰沁さん

孫丁仰沁さん

昨日、高校時代の友人関眞次さんが孫丁仰沁さんという中国人留学生と一緒にアクラスに見えました。日本尚美学園大学院で学ぶ孫さんは、蘇州の出身。小さい時から日本のアニメソングなどを聞いて育った孫さんは、中国の大学を卒業した後、「日本の大学院に入って、もっと作曲技術を磨きたい」と、2009年10月に日本語学校に入学したのです。あれから3年半、3月には大学院修士課程修了となります。

孫さんのお父さんは蘇州大学の先生、そしてお母さんも高校で化学を教えるという家庭で、のびのびと育てられた孫さんは、12歳でクラシックギターをはじめ、やがて曲を作る楽しさを知りました。聞けばなんと孫丁仰沁さんは、孫子の80代目。歴史の長さを感じさせられました。

ぜひ皆さまにも孫さんが作った曲を聞いて頂きたいと思い、「日本語教育<みんなの広場>」で孫さんをご紹介することにしました。

■日本の景色に魅せられて

「私は旅行が大好きです。北海道から九州までいろんな所に行きました。青い空、きれいな海を見ていると、曲が湧いてきます。中国と景色が違います。日本は本当に海が多いですねえ~~~。それに、富士山もそうですけど、山の下(裾野)から、山のトップがよく見えます。その山を見上げていると、何か曲が湧いてきます」

■静かな性格と曲の雰囲気

「私は、静かな性格です。だから曲の中で、自分がしたい、なりたい自分を表現しているんだと思います。日本に来て、曲の感じというか、広がったように思います。もっと日本にいて、日本の良さを知りたいし、もっともっと活動したいんです」

曲の説明/曲への想い

01 エンジェルの機械塔

私が日本へ来て音楽を学ぶ最大の理由がJPOPとアニメソングを学ぶためです。私はこのような曲風が好きで、ここ数年の経験でJPOPには独特な特徴を意識しながら、この曲を完成させました。編曲はバンド演奏方式です。機材の条件などの制限があり、全ての楽器はMIDIで制作されています。

02 海見ヶ丘

この曲はこの演奏会のために作曲した曲です。この曲は夏休み伊豆へ遊びに行った時に、立っていた石廊崎の灯台の下でインスピレーションを得ました。日本に来て初めて接した管弦楽の作品で、大学院の竹内先生の助けの元、多くの古典楽の表現技法を学びました。この歌詞は海岸の向こう側にある故郷への思いを、歌手の美声の力を借りた形で演奏しました。

03 二輪の花火

2011年の夏に日本で同じ音楽を学ぶ友だちと知り合いました。私の日本の友だちは非常にR&B形式の曲が好きで、その為その風格に合わせてこの曲を作曲しました。歌詞は日本語パートと中国語パートの二部構成で、中国語パートがメーンで、日本語はRapです。夏の花火大会の賑やかな風景と初めて花火を見た時の興奮と感動を表現しています。

04 黯花紗

コレはとても静かな曲です。編曲はピアノと弦楽器でできています。この曲は土屋アンナ主演の「さうらん」を見て映画の中の花魁の感情をインスピレーションの材料とし完成させました。しかしながら、この曲ににあった日本語の歌詞を書いてくれる人を最後まで見つけることはできませんでした。中国語の歌詞は4月頃行った映画の撮影現場のマザー牧場へ向かう電車の中で完成させました。

05 Letter.未来へ

この曲も同様に日本人の友人と知り合った時に完成させました。そして初めて私が日本で作った日本語の歌でもあります。編曲はギターとピアノを軸に、軽快な曲風に仕上げました。この曲は20歳の少女が自身の未来に不安や希望を感じながら、友だちと共に遊んだ過去を懐かしむ様なイメージで作りました。

06 China Element

この曲は中国民族楽器を主題に、東方元素とFUNKのリズムを融合させた曲です。竹笛、二胡、古筝等の中国の特色ある楽器を使用しました。この曲は民族音楽と現代音楽が融合した音楽を表現しています。

では、次のホームページから孫さんの曲をお楽しみください。

 音楽のホームページ:http://654714.5sing.com/

※参考:自己紹介:簡略自己紹介:孙丁仰沁2013新

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